2018年09月05日更新

Nucoda 2018.2 リリースノート

■ビデオカードのサポート
AJA
KONA4
※バージョン14.01ドライバーがインストーラに含まれています

・AJAのKona 14.01ドライバのサポート
・SDI形式のサポートリストがクリーンアップされ、読みやすくなりました。
 - リンク(接続に要するSDIの本数)列が追加されました。
・Konaの水平および垂直タイミングを設定するための設定
 -これはMonitoring I / Oにあり、メニューの右下にあるNextボタンをクリックして
   2ページにアクセスします。
・データフォーマットメニューから3G SDIフォーマットの変更が可能です。
 ※3G レベルBを使用することをお勧めしますが、セットアップでレベルAも選択可能です。
・4Kモードが削除されました
・NucodaはSDIリンク数とカラーフォーマットに基づいて、適切なビデオ設定を決定しますが、
   もしその設定が選択ができない場合、Nucodaは利用可能である代わりの設定を利用します。

 

2Si接続のサポート:

・UHD / 4Kの10ビットRGBについて 4 x SDI - KONA SDI OUT 1〜4を使用
・4K / UHDの10ビットYUV422 について 2 x SDI - KONA SDIOUT 3,4 を使用
2Siでは12ビットRGBはサポートされていません - RGB 10ビットにフォールバックします(Dolby Visionを使用する場合にはQuadrantマッピングを使用してください

・HDMI出力は常にメイン出力をマッピングします
・Quadrantと2Siを選択可能とする設定メニューが追加

以前のAJA KONAバージョンからの変更点

・4K / UHD HDMIはQuadrantモードで常にHDにダウンコンバートされます(ファームウェアの制限)
・2SiモードのHDMIは常にメイン出力フォーマットにマッピングされます(ファームウェアの制限)

BMD Decklink
NucodaとPhoenixは、Blackmagic DesignのDecklinkビデオカードをサポートするようになりました。現在Decklinkのサポートは映像のモニタリングのみ可能となっており、デバイスを使用したビデオの取り込みまたはVTRへの書き出しはできません。

 NucodaはHDMI付きのDecklink 12g Extreme 4Kカードで動作確認を行いました。またオプションの4リンクSDIアダプタもテストしました。その他全てのDecklinkカードも動作するはずですが、上記環境以外の動作確認は行っておりません。セットアップメニューには各Decklinkが利用可能な設定のみが表示されます。

Decklinkをご使用の際にはwww.blackmagicdesign.comからデスクトップビデオ10.10ドライバをダウンロードしてください。

Decklinkの制限事項

・Dolby Vision with VANCには使用できません
・LTCタイムコードは再生中の画像上にのみ表示されます。
・UHD 50pおよび60pのHDMI出力は現状問題があります。

ビデオ設定とSDI出力設定の変更
SDI出力設定の表示を改善しました
・Video SMPTE - SMPTE範囲での作業 -  Avid Mediaでの作業に最適
・Full Range - 0〜1023のレンジをフルに使用
・Cineon Log - フィルムログ作業スペース
・Video Log - ビデオログの作業スペース(一般的ではない)
・ACES - ACES カラースペース, ACES 2065-1 ACEScc ACEScct

プロジェクトSDI出力設定

VIDEO64940 SMPTEレベル

Video Legal64940SDI出力がSMPTEのリーガルレベルにクリップされる
SMPTEのリーガルレベルで素材を書き出す際にはSMPTE Legalボタンがファイルの
書き出し時に設定されていることを確認します

Full Range01023 フルレンジ出力におけるデフォルト

Scale to SDI4-1019この設定は、SDI値(0〜1023)を 4-1019範囲にスケーリングします。RGB444 12ビットで作業する場合に必要です。Dolby Visionでの作業に必要です

Scale to Video64940SDI出力をSMPTE範囲にスケーリングする
Full Rangeで作業し、フルレンジ画像を表示できないディスプレイでモニタリングする場合に便利です。フルレンジプロジェクトからSMPTEレベルの素材をエクスポートするには、ファイルエクスポートダイアログでフル - > SMPTEスケーリングオプションを設定してください

 ※ DNxのようなファイル形式の中には上記スケーリングを自動で行うものもあるため、画像の取り扱い時には設定が2重で適用されないように注意をする必要があります。

SDI出力設定
SDI出力形式の設定は、次の項目に基づいています。

・SDIカラーエンコーディング(YUVまたはRGB)
・利用可能なSDIリンクの数
・3G SDIフォーマット - レベルB DLが推奨されますが、必要に応じてレベルAに設定できます

ユーザーにとって最も重要な設定はSDIカラーエンコーディングです。カラーエンコーディングは使用になりたいビデオフォーマットでサポートされていない場合に変更をする必要があります。
リンク数は使用になりたいビデオフォーマットにおいて、異なるリンクでの接続が使用可能な場合において検討の必要があります。

例: 1080 25p RGB 444を出力する場合

1つまたは4つのリンクが指定されている場合:
3Gを使用して1 x SDIリンクとして設定されます。

2つのリンクが指定されている場合:
2 x SDIリンクとして設定されます

SDI設定はGUIのタイムラインの上の部分に色つきで表示されます。
白色の場合は、設定と出力が完全にマッチしている状態。
黄色での表示は設定がマッチしていないため、変更が行われています。
赤は無効な(SDI出力がサポートされていない)状態を示します。

モニタリングフォーマット
モニター形式オプションは、特定の形式で常にモニターするために使用でき、
モニター変換オプションは、出力が出力に合わせてどのようにスケーリングされるかを指定します。

 この機能を使うことにより、例えばユーザーは常に1080pになるようにモニタリングを設定でき、異なるフォーマットは自動的にモニタリングフォーマットに変換され表示されます。

 [Monitoring/IO] タブの右下にある次と前のボタンを使用すると、インストールされているカードが機能に対応をしている場合のみ、追加設定を含む2番目のメニューに切り替わります。

圧縮およびモノキャッシュ
※キャッシュフォーマットをユーザーが設定できるようになりました

 圧縮されたキャッシュ、またはモノクロDPXオプションの使用を指定できるオプションが追加されました。圧縮キャッシュを使用すると、ディスク容量を大幅に節約できますが、キャッシングおよび再生中に処理のためのオーバーヘッドが発生します。

 キャッシュフォーマットは、システムおよびプロジェクト単位で設定できます。

 Preferences内の[ Rendering ] タブでは、すべてのプロジェクトのデフォルトのキャッシュ形式を設定できます。デフォルトは8bit, 10bit,16bit, half float何れのキャッシュとも非圧縮です。

 8bit, 10bit,16bitメディアの場合、Prores形式でキャッシュを作成できます。
これらのファイルは、dvc(Digital Vision Compressed)ファイル形式としてディスクに書き込まれ、
これらのファイルは、NucodaまたはPhoenix以外では読み取ることができません。

 half floatメディアでは、DWAAとDWAB (Dreamworks Animation) が選択可能です。
デフォルトの圧縮率値は45で、バランスの良い数字です。
この圧縮は不可逆ではありますが、画質の程度も良く、リアルタイムに再生できるよう
最適化されています(リアルタイム再生を保障するものではありません)。
この圧縮されたEXRメディアであっても、UHDの再生には高いCPUパワーを必要とします。

 ファイルサイズの例:
HD (1920x1080) EXR、DWAB 45圧縮:平均2MB以下。
UHD (3840x2160) EXR、DWAB 45圧縮:平均3.5MB以下。

 DPX Monoキャッシュは、特にレストレーション作業に向けて設計されており、RGBに対し単一のチャンネルのみ保存するため大幅にディスク容量を節約します。

 プロジェクト毎のキャッシュ設定は、GUIの[ Cache ] タブ内で設定が可能です。
フォーマットを変更する際には、同時にキャッシュをクリアすることをお勧めします。
クリアされるディスク容量については、圧縮フォーマットにおいては表示が正確な値を
示さない可能性があります。

インポートされるメディアのフォーマットに設定されているビット深度に応じて、中間のキャッシュフォーマットのビット深度が決まりますが、ユーザーは各メディアの、プロパティを使用することによりこの中間キャッシュフォーマットのビット深度をデフォルトから変更することが可能です。
例えば、クリップのプロパティをHalf Floatに設定することで、中間キャッシュにおけるメディアのクリップ(諧調の)を防ぐことが可能です。

 ※キャッシュファイルの形式の変更は、レンダリングを止めて、行って下さい。
システムがレンダリング中にキャッシュファイル形式を変更すると、
ファイルのゴミ(参照されないファイル)が発生することがあります。

 ソースファイルをキャッシュする場合には、GUIの[ Cache ] タブ内で [ Source ] がオンになっていることと、キャッシュしたい素材のクリッププロパティ内において [ Create Clone ] がオンになっていることの両方をご確認下さい。クリッププロパティはCTRL + クリックすることで、複数クリップのプロパティを選択し、複数クリップのプロパティを同時に変更することが可能です。

 【重要】プロジェクトのエクスポート品質は、キャッシュの品質と同じになります。
もし高品質(例えば非圧縮クオリティ)でエクスポートする場合には、キャッシュをいったん削除して、再レンダリングする必要があります。

 
OpenEXR 2.2

DWAAおよびDWAB圧縮ファイルタイプのサポートが追加されました。

・OpenEXRの実装バージョンが2.2にアップデートされました。
・DWAAとDWAB(DreamWorks Animation)が2つの新しい圧縮コーデックに追加されました。
これらのコーデックは、視覚的にロスのない高品質でリアルタイム再生に使用するように設計されています。

 これらは、デフォルトの圧縮設定が45(範囲は0〜300)で、品質と画質の両方のバランスが良い着地点です。リアルタイム再生に最適化されていますが、パフォーマンスは解像度、エンコードとデコードのCPUパフォーマンスに依存します。推奨バージョンはDWABです。リアルタイム再生を保証するものではありません。

 色空間変換ツール Colour Space Convert Tool
操作が容易な新しい色空間変換ツール

 異なる「色空間」間を簡単な操作で、正確に変換することができる色空間変換ツールが追加されました。ユーザーは当ツールをフィルターとして適用することが可能で、変えたい元と変えたい先の色空間を選択するだけで、色空間変換を行うことができます。

 このツールはGPUアクセラレーションを使用し、主要な色空間、イルミナントおよびガンマカーブをすべてカバーし、また色順応の設定も可能です。
またカスタムガンマは、カーブドロップダウンでガンマを選択して入力することもできます。
現在の色空間を設定し、"To color space" に変換したい先の色空間を選択します。
正しい変換がマテリアルに適用されます。
通常、イルミナントとカーブの設定は、色空間に依存するため、autoのままにしておく必要がありますが、ドロップダウンメニューよりカスタムの光源とガンマカーブ設定することができます。
"Adaptation" 設定のデフォルトは"Bradford"で、これは最も一般的に使用される色順応方式です。

この設定は、たとえばP3およびRec.709間の変換の場合のように、相互「色空間」間の光源に変化がある場合にのみ使用されます。

カラースペース                             カーブ

ACES_2065-1

ACES cc

ACEScc

ACES cct

ACEScct

PQ

Adobe Wide Gamut RGB

Alexa Log C 800

Alexa Wide Gamut

BT 2020

* CIE RGB

D-Log

Cinema Gamut

Rec. 709

P3-DCI

S-Log 2

P3-D65

S-Log 3

P3-D65PQ

Cineon Log

Protune Native

Protune

Rec.709

RED3G10

BT.1886

RED3G10Legacy

Rec.2020

* RED3G12

Rec.2020_PQ

* REDLog

Rec.2020_HLG

V-Gamut

* Red Color

sRGB

* Red Color 2

HLG

* Red Color 3

* Red Color 4

* Dragon Color

* Dragon Color 2

RED Wide Gamut RGB

S-Gamut

S-Gamut3

S-Gamut3.cine

V-Gamut

D-Gamut

XYZ

 "Adaptation" メニューの下には、現在の設定で実行される変換を示す表示があります。カッコ()内にはイルミナントとカーブが表示されます。

左側のメニューには1.0を超える値のクランプと、負の値(クランプまたは保存もしくは処理)の処理の仕方に関するオプションがあります。 これらはACESプロジェクトでは使用すべきではありません。

 Rec.709においてはBt.1886がRec.709 Linear Gammaのオプションとして追加されたと仮定し、セッティングが追加されています。

色空間およびファンクションカーブは、ユーザーが編集して新しいプリセットを作成することができます。

以下の場所に定義ファイルがあります:
C:¥Nucoda¥2018_2¥root¥Presets¥System¥ColourSpaceDefs.txt
C:¥Nucoda¥2018_2¥root¥Presets¥System¥UserMathsFunctions.txt

 PQ Matrixエフェクトの時と同様に、PQまたはHLGのLuma値を設定するには、設定値を次のように指定します。

"Rec.2020 PQ": {
"primaries": [0.708, 0.292, 0.170, 0.797, 0.131, 0.046],
"illuminant": "D65",
"transferFunc": ["PQ (1000)"]
},

 "PQ" 後の角括弧内の値でNits値を設定します。デフォルト値は "transferFunc": ["PQ"] になります。

 トランジション部分をレンダリングしたソースのエクスポート
エクスポートのオプションとしてソースとしてエクスポートするとき
トランジションをレンダリング出力するオプションが追加されました。
このオプションを選択すると、ハンドル付きでエクスポートすることはできません。

Tangentパネル機能追加
Tangentパネルのサポートに以下の変更が加わります。

いくつかのツール名が変更され、読みやすいように説明に追加の文字が追加されています。
Play ->  Play Forward
Clip -|  Go to end of current clip
|-Clip  Go to end of previous clip
<-Knobs->  Cycle through Knob banks
<-Btns->  Cycle through button banks
-> Cue    Cue to

・ボール、リングのリセットが以下の全てのTangentパネルで使用可能になりました。
Wave, Wave 2, CP200, Arc panels

・シェイプモードでないときにベジェ、楕円または長方形を選択すると、モードがシェイプに設定され、シェイプが作成されます。

・Jog/Shuttleのコマンド設定をTangent mapperからできるようになりました。これによりJOGの感度をTangent Mapperからできるというメリットが得られます。RINGコントロールからのアクセスではなくなりました。デフォルト設定はナビゲーションメニューからアクセス可能です。

・いくつかのコントロールの説明の改善。

・コントロール値のリセット機能は、ノブを押すことで機能することから、単独の機能ボタンは廃しました。

・HSL、HSV、RGBのキーヤーに "Shift"コントロールを追加しました。キーヤー利用の際にGUI上でカラーストリップをドラッグした時のような「シフト操作」がコントロールパネル上で行えるようになりました。

Tolerance and Softnessコントロールを使用してストリップ上のポイントをセットします -  HSL Shiftコントロールを使用してコントロールポイントを基準にして色相ストリップを移動します

Arri RAW SDKアップデート
ARRIRAW_SDK_5.4.3 - このアップデートではAlexa LFカメラのサポートが追加されました

 RED RAWアップデート - IPP2サポート
詳しくは:

RED IPP2の概要

PP2出力変換

IPP2イメージパイプラインステージ

 IPP2画像処理機能を追加するには、NucodaのRED RAWインターフェースにいくつかの変更が必要でした。アプローチは、公開されている機能に関してRedcineXで行われたことを試してみることでした。

選択されたカラーサイエンスによっては、ユーザーが利用できない機能があります。

 RED素材をインポートする場合、カラー処理はカメラの設定に基づいて切り替える必要があるため、メニューは素材に応じてFLUTまたはIPP2のいずれかになります。これは、選択したオプションを使用する必要はありませんが、必要に応じて他のカラーパイプラインに自由に変更することができます。

 もう1つの変更点は、プロパティのカラースペースとカラーカーブがカメラファイルの設定と一致するようになりました。

カラーサイエンスメニュー:
選択値: OriginalFLUTまたはIPP2

選択されたカラーサイエンスに基づいて色空間、ガンマカーブおよびその他
のコントロールが設定されます。

カラーサイエンス:IPP2
イメージパイプライン:
RAW - (IPP2 Stage 1 - Primary RAW development)
RAWイメージパイプラインを使用すると、出力がREDWideGamutRGBおよびLog3G10に制限されます。このモードでは、ユーザーは最小限のコントロールのみ可能です。

LUTは、REDウェブサイト、またはRedcineXのクリエーティブモードで利用可能なロールオフおよびトーンマップ設定を使用してRAWからさまざまな変換をすることで利用可能です。

カラーサイエンス:IPP2
イメージパイプライン:
Creative - (IPP2 Stage 2/3 - Grading and output transforms)
"Creative" オプションを使用すると、カラースペースやガンマカーブ、さらにいくつかの追加パラメータを制御できます。ロールオフとトーンマップのパラメータは非常に便利な新しい設定項目です。
これにより、IPP2で利用可能なクリエイティブおよびイメージ変換機能を使用してイメージを望む形に導いて行けます(が、カラーグレーディングの出発点としては理想的ではありません)。

AAFEDLからマーカーのインポート

セグメントまたはタイムラインにマーカーをインポート
NucodaとPhoenixは、Avidタイムラインのマーカータイプに基づいて、AAFからインポートしたときにセグメントマーカーとタイムラインマーカーを正しく割り当てます。

 EDLの場合、Avidの規約に従います(以下例):
* LOC: 01:00:01:14 RED VIDEO   セグメントブックマークを追加
* 01:00:03:23 BLUE       タイムラインブックマークを追加

AAFのマーカーを使用してクリップ再生速度の変化を示す
AAFをアプリケーションにインポートすると、Avidで適用された速度または可変速度の変更は、クリップ上でセグメントのブックマークとしてマークされます。ブックマークには、その時点でのキーフレームの値が含まれます。

Re:Vision FX Twixtorのようなツールを使用すると、これによりユーザーは簡単にスピードランプを複製できます。

以上

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