インディーズ長編映画、「Something in the Dirt」をDaVinci Resolve Studioでグレーディング

  • Blackmagic Design
インディーズ長編映画、「Something in the Dirt」をDaVinci Resolve Studioでグレーディング

東京、日本 – 2023年1月13日 (金) – Blackmagic Designはこの日、2022年サンダンス映画祭でネクスト部門のイノベーター賞にノミネートされ、高い評価を得ているインディーズ長編映画、「Something in the Dirt(原題)」が、編集、グレーディング、VFX、オーディオプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve Studioを使ってグレーディングされたことを発表した。

ロサンゼルスに住むジョンとリーヴァイの2人は、自分たちのアパートで怪奇現象を目撃。これをドキュメンタリーにすることで富と名声を得られるのではないかと思いつく。深く暗い沼に嵌る2人。怪奇現象、街、そしてお互いの危険性が明らかになるにつれて、彼らの友情は壊れてゆく。アーロン・ムーアヘッド(Aaron Moorhead)氏とジャスティン・ベンソン(Justin Benson)氏が主演および監督を務めた同作は、両氏の友情と、ユニークで型破りなストーリーに対する情熱の証である。

両氏は、それぞれ監督の経験があり、ディズニーの「ムーンナイト」やNetflixの「アーカイブ81」のエピソードなど、幅広いプロジェクトに携わってきた。ユニークな長編映画のアイデアを練っていた時、2人は他のスタジオに提供したいくつかのピッチを思い出した。「何年もの間、ホラーを制作しているいくつものスタジオから、ピッチを依頼されていたんです。」とムーアヘッド氏。「最も奇妙で、ワイルドで、中道左派的なアイデアが求められていたのですが、それは結局、彼らにとっては中道左派的すぎたんです。『Something in the Dirt』は、墓地から掘り起こした”祟り”という荒唐無稽なアイデアのオムニバス映画です。」

インディーズ長編映画、「Something in the Dirt」をDaVinci Resolve Studioでグレーディング

ムーアヘッド氏はカラリストではないものの、キャリアの初期にカラリストの訓練を受けていたので、この映画のグレーディングを行う自信があったという。「1週間ほどかけて、オンラインチュートリアルでDaVinci Resolveを復習し、グレーディングを行う自信がつきました。」ムーアヘッド氏は続ける。「これは自画自賛しているわけではなく、Resolveが驚くほど使い易いことを伝えているんです。私はインディーズの監督としてこれまでに数多くのアプリケーションを使用してきましたが、Resolveはその中でも圧倒的に優れていますね。」

同作の撮影は簡単ではなかった。素材映像を組み合わせた従来的な撮影と、携帯電話や防犯カメラの映像など、様々なビデオカメラやデジタルカメラで撮影したオリジナルフッテージを組み合わせたという。「『アルカディア』など、他の作品に似たルックを予め作成しましたが、より強調したルックにしたくなりました。」ムーアヘッド氏は続ける。「映像の品質を下げることが、この作品を一つの体験としてまとめ上げる素晴らしい方法であることに直感的に気付きました。特に今回の作品のように多くのメディアが混在している場合はなおさらです。」

様々なフッテージが混在しているため、ベンソン氏とムーアヘッド氏は、統一感のあるルックが必要だと考えたが、撮影前に決定することができなかった。そのためポストプロダクションでルックを調整したが、前作で開発した時代を逆行するようなルックを作成することになった。ムーアヘッド氏は、DaVinci Resolveと、DaVinci Resolve用のOFXプラグイン、Dehancer Film Emulationを使用して、「Something in the Dirt」のビジュアルスタイルを作成した。

インディーズ長編映画、「Something in the Dirt」をDaVinci Resolve Studioでグレーディング

ノードフローで、最初にイメージ全体にぼかしをかけてエッジを和らげ、ミックスメディアを馴染ませ、さらに後から追加したフィルムグレインがより自然に見えるようにした。2つ目のノードはバランス調整に使用された。「加工で色や濃度を落としたようなルックにはしたくなかったんです。」ムーアヘッド氏は続ける。「加工しているように見えてしまうと、実際に起こった”ドキュメンタリー”仕立てにするという意図に反してしまうからです。また、ルックを調整するために、色相 vs 彩度、彩度 vs 彩度といった”vsカーブ”も多用しました。」

ムーアヘッド氏は、次のノードでDehancerプラグインを大々的に使用した。「Dehancerプラグインを独自の設定で使用して、グレイン、減色、プリントストックルック、ゲートウィーブ、ハレーションなど、Dehancerが提供するフィルムエミュレーションのほぼすべてを追加しましたが、グレイン以外は最小限に抑えています。これは非常にパワフルなエフェクトで、ノード構成の最後に入れる必要がありますが、バランス調整の前に適用しています。」

同作では怪奇現象を扱っているが、ムーアヘッド氏が気に入っているシーンは、実はシンプルな屋上での会話だという。「出演者として気持ちを込めた会話をすること、監督や撮影監督として美しい夕日の中で撮影すること、そしてカラリストとして力強く甘美な夕日のグレーディングを行うことが好きでしたね。さらに、このシーンの音楽はこの映画の中で最高の音楽です。」ムーアヘッド氏は最後こう結んだ。

「Something in the Dirt」(Rustic Filmsプロデュース、XYZ Films配信)は、現在g劇場にて公開中。

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