「Violent Night」、DaVinci Resolve Studioでグレーディング

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「Violent Night」、DaVinci Resolve Studioでグレーディング

東京、日本 – 2022年12月21日 (水) – ホリデーシーズンになると、いつも昔からある古いサンタの物語の新しいバージョンが登場する。しかし、新作映画「Violent Night」でトミー・ウィルコラ(Tommy Wirkola)監督が映し出したのは、悪名高き石炭の塊のような、新しい聖ニコラウス像だ。このユニークなホリデー映画は、マシュー・ウェストン(Matthew Weston)氏によって撮影され、Company 3のデイビッド・ハッシー(David Hussey)氏によってDaVinci Resolveでグレーディングされた。

本作では、エリート傭兵チームがクリスマスイブに裕福な家庭の屋敷に侵入し、中にいる全員を人質に取る。しかし、彼らはある “戦闘員” の存在に備えていなかった。サンタクロースが敷地内にいて、聖ニコラウスが聖人ではないことを示そうとしていたのだ。「Violent Night」のプロデューサーは、87Northのガイ・ダネラ(Guy Danella)氏、デヴィッド・リーチ(David Leitch )氏、ケリー・マコーミック(Kelly McCormick)氏。配給はUniversal Pictures。ハッシー氏はこの制作チームに「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」の仕事で出会い、夏のアクション映画「ブレット・トレイン」でも共同作業していた。

ハッシー氏は、ウィルコラ監督とウェストン撮影監督が目指すルックについて主な撮影の前に話し合っていたので、カラーグレーディングが始まる頃には、十分に意思疎通がなされている状態だった。「グレーディングでは、基本的にウィルコラ監督とウェストン撮影監督が現場で作った映像を強調することを試みました」とハッシー氏は語る。「彼らは撮影で、下の階のインテリアを温かくリッチな雰囲気にし、多くのアクションシーンが撮影された屋外は冷たくシャープにしました。アクションは小屋や屋根裏部屋でも撮影されたので、それらの場所は非常に雰囲気のある冷たい色温度にしました。」

「Violent Night」、DaVinci Resolve Studioでグレーディング

グレーディングの準備が完了すると、ハッシー氏はウェストン撮影監督と協力し、ウィルコラ監督に作品全体を見せるための最初のグレーディングに取り組んだ。「ウェストン撮影監督は、私のグレーディング作業の目安となるように、彼が特に気に入っているデイリーからのカラーリファレンスを事前にくれました」とハッシー氏は続ける。「ウィルコラ監督が最初のグレーディングを見たあと、私たちは1週間かけてルックを仕上げました。」

作業の一部はバーチャルセッションで行われた。それらのセッションでは、ハッシー氏がサンタモニカのCompany 3でDaVinci Resolve Studioで行う調整を、バンクーバーのポストプロダクション・スーパーバイザー、オスロのウィルコラ監督とウェストン撮影監督、他作品の撮影でオーストラリアに滞在していたリーチ氏とマコーミック氏がリアルタイムでチェックできた。「複数のタイムゾーンをまたいで作業しました」とハッシー氏はセッションについて説明する。

ハッシー氏は分かりやすいノード構造を用いることで、グレーディングプロセスをシンプルに保った。「ノード構造および作業内容が一目で明確に分かるようにしたいんです」と同氏。

「Violent Night」、DaVinci Resolve Studioでグレーディング

また、ハッシー氏はDaVinci Resolve Studioでは特定のタスクを迅速に行えることにも感謝している。「DaVinci Resolveのグループ化機能は、クリエイティブなカラーグレーディングを大幅に高速化します。シーン全体を温かく、または明るくし、監督にすぐに見せられる点に非常に満足しています。スクリーン上のオブジェクトをトラッキングする際は、クライアントがその作業の速さに驚きますよ」と彼は加える。

作業をシンプルに保つ一方で、ハッシー氏は特定の用途に特化した、他の特殊なツールにも大きな価値を見出している。「この作品ではOpenFXのグレインを使用しました」と同氏。「ウェストン撮影監督はこの作品にもう少し質感を加えることを望みました。使用したグレインは素晴らしいですね。また、ウィンドウトラッキングも多用して、炎で照らされた温かいスキントーンを屋外の冷たい背景から分離しました。セカンダリーカラーコレクションも使用して、フレームを部分的に分離・調整しました。これは膨大な量でした。赤い血しぶきを表現したからです!」

サンタクロースが主人公のこの素晴らしいアクション映画には、ハッシー氏が大好きなシーンが数多くあるが、中でも大のお気に入りがある。「リーチ氏とマコーミック氏のプロデュース作品であれば、刺激的なアクションシーンがあるのは当然です。私のお気に入りのひとつは、サンタ、悪者、ウッドチッパーによる戦闘シーンです」とハッシー氏は言う。「ウェストン撮影監督は、小屋の木製のブラインドから見える外の明るいハイライトを使用して、このシーンに良い雰囲気を加えました。その雰囲気を維持したまま、アクションがよく見えるようにし、すべてのハイライトのバランスを取って、まとまりを出すよう心がけました。結果には非常に満足しています。」

ハッシー氏は最後にこう話す。「DaVinci Resolveは私のキャリアのほぼ全体を通して使っています。全アクションシーンで必要となった、ウィンドウを使用したハイライトのバランス調整やトラッキングにおいて、完璧なシステムですね。」

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