ツール・ド・フランスで5Gブロードキャストのライブ配信を実現

DRとTV2がRohde & Schwarz/Qualcommと共同で、新しいモバイルマルチキャスト技術のライブデモを実施

2022年7月20日、ドイツ、ミュンヘン – 放送メディア技術のグローバルリーダーであるRohde & Schwarzは、最新のモバイルコンテンツ配信である5G Broadcastのエキサイティングな公開デモンストレーションで主導的な役割を担いました。このプレゼンテーションは、デンマークの放送局であるDRとTV2が、Qualcommから提供された特別なモバイルデバイスを使用して実施されました。

ツール・ド・フランスは世界で最も権威のある自転車競技であり、そのグランプリステージは伝統的に国外で開催されます。今年は、7月1日に首都コペンハーゲンで開催されたタイムトライアルを皮切りに、最初の3日間がデンマークで開催されました。

ホスト放送局であるTV2は、視聴者の関与を高めるために、新しいコンテンツ配信規格である5G Broadcastで特別に調整されたコンテンツを提供しました。地域限定放送、パブリックセーフティ、IoT配信など、幅広い用途に対応します。大量の1対1接続でコンテンツを流すのではなく、SIMすら不要なデバイスに放送することで、ネットワークの混雑を解消し、放送局が送信権を保持できるメリットがあります。

TV2/DRのデモでは、このプロジェクトのためにコペンハーゲンに設置されたRohde & Schwarzの中電力UHF送信機TMU9evoを使用して送信されました。コンテンツは、ホストブロードキャスターの制作の一部としてTV2が準備しました。視聴者は、Qualcomm Technologies社のスマートフォン型端末で低遅延のライブ放送を視聴しました。

『5G放送は、消費者がどこにいてもライブビデオ放送に接続できるエキサイティングな新しい方法であり、ツール・ド・フランスのようなイベントの体験と関心を高めます。』と、Rohde & Schwarzの放送およびアンプシステム担当副社長のManfred Reitmeier氏は述べています。『これは、Qualcommと共同で行っているデモンストレーションの一環で、この技術で実現できることを示すものです。』

Qualcomm Europe社の技術標準担当副社長、Lorenzo Casaccia氏は次のように述べています。『5G放送は、新しい視聴形態をもたらすことができる素晴らしいデモンストレーションとなりました。人々は、目の前のレースの光景を楽しみながら、モバイルデバイスですべてのアクションの最新情報を得ることができ、ネットワークの混雑によるイライラもなく、放送局やコンテンツプロバイダーに新たな収益の機会をもたらしました。』

5G Broadcastは、3GPP Release 16の機能セットに基づいて構築されたオープンスタンダードです。ネットワーク事業者や放送事業者は、ツール・ド・フランスのような音楽やスポーツイベントの周辺でのポップアップサービスなど、新しい消費者体験を創出する機会を得ることができます。また、ハイパワー、ハイタワーのFree to Airサービスは、公共情報や安全メッセージに大きな可能性を秘めています。

ライブ映像やリニア映像の配信にとどまらず、通常のセルラー方式の5Gモバイルネットワークに影響を与えることなく、多数の受信機にコンテンツやデータを配信する全く新しいビジネスモデルを提供することができます。例えば、自律走行車やGPS受信機への最新の地図や交通情報などのIoTデータ配信が挙げられます。

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