Goldcrest Postが、「キングスマン:ファースト・エージェント」のグレーディングにDaVinci Resolve Studio使用

  • Blackmagic Design
Goldcrest Postが、「キングスマン:ファースト・エージェント」のグレーディングにDaVinci Resolve Studio使用

イギリス、マンチェスター 2022年1月4日 – Blackmagic Designはこの日、20世紀スタジオの新作アクション映画であり、「キングスマン」スパイシリーズの第3作となる「キングスマン:ファースト・エージェント」のデジタルインターミディエイト(DI)ワークフローに、DaVinci Resolveが使用されたことを発表した。

BSC所属のベン・デイヴィス撮影監督が撮影した「キングスマン:ファースト・エージェント」は、Marv Studiosが制作、マシュー・ヴォーン(Matthew Vaughn)氏が監督を務めた。同作は、第一次世界大戦を背景に、世界初の秘密諜報機関、「キングスマン」の誕生秘話を描いている。

同作のドラマの大部分は、より抑制されたスタイルで処理されている一方、アクションのシーケンスは同シリーズの動的なエネルギーを思い起こさせる。これらのシーケンスは、セカンドユニット監督のブラッドリー・アラン(Bradley Allan)氏によって撮影されたが、デイヴィス撮影監督はあらゆる種類の小型カメラをテストし、Pocket Cinema Camera 6KとBlackmagic Micro Studio Camera 4Kを採用した。

Goldcrest Postが、「キングスマン:ファースト・エージェント」のグレーディングにDaVinci Resolve Studio使用

デイヴィス撮影監督は、Blackmagic Micro Studio Camera 4KをBlackmagic Video Assist 4Kと共にRonin Sジンバルに取り付け、フォーカス合わせにはArri WCU-4ワイヤレス・レンズコントロールシステムを使用した。

「私にとって一番重要なのはサイズでした。」デイヴィス撮影監督は語る。「このように軽量で多目的のカメラは、大型カメラでは不可能な場所にも設置できるため、今日の撮影方法を大きく変えました。このサイズのカメラは、小型のスタビライザーリグに取り付けることができ、撮影の方法が大きく変わります。」

Goldcrest Postのシニアカラリスト、アダム・グラスマン(Adam Glasman)氏は、ダニエル・トムリンソン(Daniel Tomlinson)氏と共に、DIと最終的なグレーディングを指揮し、オンライン編集を完成させたという。「キングスマンシリーズの前2作は、非常に色鮮やかで大胆かつ艶のあるルックでしたが、今作は題材が題材だけに、デイヴィス撮影監督は、繊細で彩度の低いルックと雰囲気を採用して、より陰鬱なルックにしたいと考えていました。」グラスマン氏は説明する。

2人は、元々映画「スリー・ビルボード」用に作成した基本的なフィルムエミュレーションLUTを、メインの撮影に使用した。このLUTは、Goldcrestの社内カラーマネージメント・システムを使用して、撮影セットからポスプロへと送られた。

Goldcrest Postが、「キングスマン:ファースト・エージェント」のグレーディングにDaVinci Resolve Studio使用

編集では、第一次世界大戦の塹壕を描いた部分は、物語の暗い雰囲気に合うように彩度を落としてクールなルックに仕上げた。グラスマン氏は、プライマリーおよびロググレーディング、HSLキーヤー、ロトシェイプなどのDaVinci Resolveツールを使用。

映画の冒頭の10分は、ボーア戦争中の、南アフリカの草原でのフラッシュバックシーンになっている。「この部分は、埃っぽい黄色味のあるルックになっており、緑豊かなイギリスの田園のシーンと区別していますが、田園のシーンに溶け込んで行きます」とグラスマン氏。

ラスプーチンが登場するロシア王宮の宴席という、キャンドルライトを使った大掛かりなシーンでは、グラスマン氏はグレーディングを洗練させることで、シーンの豪華さを引き立てた。「その際、彩度 vs 輝度のカーブとHSLキーヤーを使用し、金箔や金の装飾品を選択してそれらの彩度を上げました。」グラスマン氏は最後こう結んだ。

最終的なデリバラブルにはDolby Vision Domestic and Theatrical HDRおよびSDR REC.709が含まれる。

Goldcrest Postが、「キングスマン:ファースト・エージェント」のグレーディングにDaVinci Resolve Studio使用
記事をシェア

お客様の課題や要件に合わせて
製品とワークフローをご提案します

お問い合わせは
こちらから

専門知識を持った担当者が
お客様の課題や要件をお伺いします

お電話でも
お問い合わせできます

平日9:00~18:00

03-3518-6273