母国語に対応した動画マニュアルで外国籍スタッフをサポートし店舗運営をバックアップ

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母国語に対応した動画マニュアルで外国籍スタッフをサポートし店舗運営をバックアップ

目次
オペレーション改革部 オペレーションサポートチーム
左:マネージャー 宮村 志穂 氏 右上:藤井 賀奈恵 氏 右下:松尾 孝志 氏

1980年(昭和55年)に創業したミニストップは、日用品雑貨・食料品を販売するとともにファストフードの加工・販売を積極的に行い、他のコンビニエンスストアとは違って店舗内に飲食のためのイートインコーナーを設けているのが特徴。経済産業省がコンビニエンスストア店舗のオーナーを対象に行った「コンビニ調査2018結果概要(2019年3月公表)」によると、「従業員が充分に足りている」と答えた店舗はわずか6%。「従業員が不足している」と答えた店舗は61%と半数以上に及んでいる。

そんな状況下においてミニストップは、外国籍のスタッフを採用しているフランチャイズ店を支援するために、動画マニュアルを作成・配信。iPhone/iPad 映像制作・編集アプリ <Photron-Mobile Video Creator> を導入。短時間の視聴で各種のオペレーションを正確に理解できるよう、日本語を含む4カ国語の動画マニュアルを作成し、店舗に設置されている発注ストアコントローラ端末から視聴できるようにしている。人手不足のコンビニエンスストア店舗に、運営支援の一環として動画マニュアル作成を主導しているオペレーション改革部オペレーションサポートチームマネージャーの宮村志穂氏に導入の経緯と目的を、そして実際に動画の編集・作成を担当する同チームの松尾孝志氏と藤井賀奈恵氏にはその感想についてお聞きした。

作業内容を正確に伝えるマニュアルに動画は最適

9年ほど前、店舗でつくる”手づくりおにぎり”という新しいジャンルに参入。それまでのソフトクリームなどのファストフードに比べると、加工方法が複雑化し、安心・安全のための事前準備も紙では伝えきれなくなってきた。その頃、手順などのオペレーションは、印刷して配布された紙のマニュアルから習得していたという。

『”手づくりおにぎり”は、衛生面への細心の配慮から作業手順が多く、紙のマニュアルでは十分に伝えきれない状況となっていました。そんな時に”動画”を使ってはという話が出たのです。実際に動画制作が始まったのは、Home Deli(ホームデリ)店舗において、そうざい類の調理など複雑なオペレーションを教える補助ツールからでした』

こうしたオペレーション関連を主導するのは宮村氏。当時、動画制作に関して知識もノウハウもないため、各種のソリューションをテーマにした展示会に出展していた数社に撮影から編集、配信までを依頼した。企画からはじまり、何度もやりとりを重ねて動画は完成したが、お互いの認識の違いなどで撮影をやり直したこともあり、1本の動画マニュアルが完成するのに3週間を要したという。外部にすべてを委託するこの形態で6本を作成したが、費用や時間を効率化するため新たな方法を検討していた。動画を制作してから店舗に配信するまでの流れは把握できていたので、社内で撮影と編集までスピーディに実現する方法を模索した結果、スマートフォンとiPadの活用による動画作成で動き出す。スマートフォンで撮影して編集は無料アプリ「iMovie」で行い、フランチャイズ店への公開は外部のサービスを活用。この頃の動画マニュアルの長さは2分程度で、簡単なテロップと作成担当の声による日本語音声を録音して100本ほどを内製した。マニュアルの動画化はオーナーの方から高評価を得ていたが『1本の時間が長い』『クオリティが低い』との改善要望を受けたという。

『動画のメリットは、映像を見るだけで手順や方法が伝わり真似ができるところにあります。しかし、運用を始めてみると無料アプリ「iMovie」では映像編集の自由度が低いため完成度を高められず、店舗のスタッフにオペレーションを十分に理解してもらうには限界が見えてきたのです。もともと動画を制作する背景には、日本語が理解できない外国籍スタッフにも手順がわかるようにマニュアルを多言語化したいという目的がありました』

動画マニュアルの多言語化により、外国籍スタッフを店舗運営の力に

2020年に入り、映像に入れる文字等(テロップ)の自在な配置やそれの読み上げ音声の活用。さらに、外国語の翻訳音声への対応とステップアップが図られる。それを実現したのがiPhone/iPad 映像制作・編集アプリ <Photron-Mobile Video Creator> の活用である。

ミニストップは、チキン、ポテト、ソフトクリーム、パフェ等のファストフードの品揃えが他のコンビニエンスストアよりも豊富である。その結果、衛生管理のために機器の清掃作業が多く発生。

また、身だしなみに厳しく、そうした一面は日本人に敬遠されやすいともいわれ、外国籍スタッフが頼られる理由である。オーナー支援、フランチャイズ店支援のためには、外国籍スタッフを店舗運営に活かしていくサポートは欠かせない。安全・安心の維持や様々なオペレーションをきちんと理解してもらうには、そのスタッフに通じる母国語でのマニュアルが求められている。
まず、<Photron-Mobile Video Creator>で日本語版の動画マニュアルを編集し完成する。次に英語版を作成するために、日本語のテロップを翻訳機能で変換し英語のテロップに置き換える。さらに、「読み上げ機能」を使って英語のテロップから英語の音声を作成し保存する。こうした作業の流れで日本語版の動画マニュアルは、英語版の動画マニュアルへと簡単に変わっていく。言語は100カ国以上に対応しているが、ミニストップでは現在、在籍するスタッフの多い英語、中国語、ベトナム語を中心に作成している。

『テロップの編集と音声の作成は、ストレスフリーでできるので高く評価しています。中でも音声は、素人の私たちが話すのとは違い、滑舌や発音が明瞭なので聞き取りやすい仕上がりです』

導入をいただいてから9ヶ月が経過し、これまでに約300本の動画マニュアルが作成されている。内訳は、ファストフード作業に関するものが280本、レジ操作に関するものが20本。毎月、新商品が発売されると、その度に日本語及び外国語の動画マニュアルを作成しているという。400店舗から回答を得たアンケート(2019年夏)によると、約4割の店舗に外国籍スタッフが在籍している。

『まだベトナム語の動画を作成していない頃、ある店舗のオーナーから「動画マニュアルをベトナム語に翻訳して欲しい」と要望が入りました。作業内容をしっかりと理解できる動画マニュアルの存在は重要だと再認識しました。ベトナム語も充実させた結果、ベトナム人のスタッフから「今まで間違っていたことに気づきました」という報告が届きました』

現在、動画マニュアルの実制作を担っているのは松尾氏と藤井氏。お二人とも動画編集の経験は”ゼロ”から始めたという。<Photron-Mobile Video Creator>の使い方を先輩から約1時間レクチャーを受けた後、撮影のカメラにiPhoneを使用し、iPadの動画編集に取り組んだ。

『編集操作は直感的でとてもわかりやすいので「これなら自分にでも編集ができそう」と思えました。操作に迷うことがないので編集や言語の入力もとてもスムーズ。昨年の10月から始めて、経験3ヶ月ですが10種類のオペレーションを言語別で15本ぐらい作成しました』

そう話すのは、当初、編集だけで3~4時間かかったという松尾氏。動画をじっくりと見なくても、すぐに理解できる作風を心がけているという。例えば「半分」は英語で「half」だが、数値化して「1/2」というテロップを使う。単語より数字の方が直感的にわかり、伝わりやすいというのが理由である。
同じく作成を担当する藤井氏は、9月に異動してきて動画制作の経験は4ヶ月。初めて編集した日本語動画マニュアルは、松尾氏と同じく完成するまで3~4時間だったという。

『1つのオペレーションにつき日本語を含め4ヶ国語の動画マニュアルを作成します。実は、日本語以外の英語、中国語、ベトナム語への翻訳経験はありませんでした。英語を除いては初めて接する外国語だったのですが、それでも作成できてしまう。今では1時間から2時間で日本語から翻訳した動画マニュアルを編集できます』

普段、動画編集者の視点でYouTubeを見ていると、映像の並べ方や表現方法のテクニックに気づくこともあり、これからの動画マニュアル作成に活かしていきたいという。

外国籍の方々が働きやすい動画マニュアルを作りたい

現在、1本の動画マニュアルの長さは1分前後、長くても2分以内。理由は、宮村氏がYouTubeや調理系の動画を見て”ハウ・ツー動画はどんなに短くても、見る側にとってはストレスになる”という実感から。
『たとえばキャベツの千切りなら、切り始めのシーンと切り終わりのシーンだけでいいと気づいたときは衝撃でした』

新しいパフェの発売にともない動画マニュアルで必要なのは、食材の袋を切ってカップに入れる→ソフトクリームを巻く→上にトッピングする、というシーン。一般的な調理動画によく見られる”これから使うものがこれだけあります”のような一覧シーンは省き、できる限りシンプルにして時間を短くする。編集された動画の確認では、視聴する人の集中力を削いでしまう”手ブレ”や情報を端的に伝えるために”不要なもの”の写り込みを一番にチェックするという。

ベトナム語の動画マニュアル拡充については現在も継続している。今後は、ミャンマー籍やスリランカ籍の方への言語対応も検討している。こうして作成された動画マニュアルは、先々、必要に応じて修正や類似オペレーションへの流用が手軽にでき、店舗サポートのための資産として有効に機能させていくことができる。
『<Photron-Mobile Video Creator>は、変化するこちらのニーズにも対応してくれる心強い存在です。そして魅力度をさらに高めているのは、こちらの要望を開発メーカーの担当者である方にダイレクトに聞いていただき、導入後も継続的にアプリのフィット感を高めていただける対応力ですね』

経営陣からも「いつになったら全ての動画マニュアルができあがるんだ」と期待の声がかかるほど高い評価を受けている現在、宮村氏はミニストップの「動画編集者用の作成マニュアル」を確立したいという。今後、担当者が変わっても、均一な動画マニュアルを提供していくために必須となるものだからである。

(この記事は2021年1月時点の情報です)

導入製品

ミニストップ株式会社

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コールドスイーツやホットスナックはミニストップを代表する看板商品。できたてのおいしさを提供するミニストップ独自のオペレーションで商品に付加価値を加え、コンビニエンスストア業界の中でユニークなエッジの効いた存在。国内において1都2府24県に2,000店、海外においては韓国・フィリピン・中国(青島)・ベトナムへ3,300店を出店している。(店舗数は2021年1月31日時点)

千葉県千葉市美浜区中瀬 1-5-1

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