2015年1月号 
4Kスポーツ中継で活躍する EVS

ケーススタディ|4Kスポーツ中継で活躍する EVS

「4K元年」といわれた2014年が終わり、新たに2015年を迎えた最初のEVSニュースレターでは、昨今話題の「4K」について、4Kスポーツ中継4Kカメラの活用4Kファイルベースワークフローという3つの視点から、事例などを交えてご紹介します。

4Kとは?

昨今話題となっている「4K」映像を、私たちはまだ、普段見ている地上波で見ることはできません。次世代放送推進フォーラム(以下、NexTV-F)が運営する4K試験放送『Channel 4K』の視聴契約と、4Kテレビ、4Kセットトップボックスがそろって、初めて4K映像を視聴することができます。

これだけの高精細な映像技術を何に使えば良いのだろうか?と疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。この高精細な映像技術をもっとも活かせるコンテンツの一つは、スポーツコンテンツと言われています。ライブ感が重要なスポーツコンテンツにおいて、今まで捉えることができなかった選手の動きや表情などを、圧倒的なリアリティで映し出せることは、大きな価値を生み出します。試合会場にいかなくても、臨場感あふれる映像を視聴者に届けることができるようになるのです。

4Kスポーツ中継 × EVS

NexTV-Fが運営する4K試験放送『Channel 4K』では、2014年11月に、Jリーグ2試合、テニス1試合、ボクシング2試合の4Kスポーツ中継の試験放送がおこなわれました。これら5つの4Kスポーツ中継すべてに、EVS「4K XT3」サーバが使用されていたことをご存じでしょうか?

4Kスポーツ中継×EVS

Jリーグ2試合の4K中継では、4Kカメラ7台を使用しており、テニス1試合(日清食品ドリームテストマッチ)、ボクシング2試合(WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、エキサイトマッチスペシャルダブル世界タイトルマッチ)では、4K中継同日に、秋葉原に355型LEDディスプレーを設置してパブリックビューイングをおこないました。パブリックビューイング会場では、4Kならではの精細感で、選手の汗や髪の毛の質感までも映し出し、その迫力ある映像に、試合会場さながらの盛り上がりをみせていました。

2014年の4K試験放送では、EVSスローオペレータは、HDの時と全く変わらないオペレーションで4Kスポーツ中継をおこなっていました。出したいとおもった瞬間の画をすぐにキューアップできる技術が求められるEVSスローオペレータにとって、スローリプレイや、ハイライトプレイアウトが可能な点はもちろん、「操作感が変わらない」ということは、非常に重要なことなのです。

4Kカメラの活用 × EVS

制作会社や放送局、ポストプロダクションなどでも、4Kカメラの導入が進んでおり、4K実用放送の開始までに、これらの4Kカメラを駆使した新しい映像演出に使いたいというニーズが高まっています。

Epsio Zoom

このようなニーズに応える製品として、4K切り出しシステム「Epsio Zoom」が注目を浴びています。「Epsio Zoom」は、タッチパネルやマウスによる直観的な操作により、4K映像をリアルタイムにHD映像として切り出せるツールで、スローを交えたズームオペレーションもLSMリモコンから操作可能です。
2014年のプロ野球クライマックスシリーズの中継などで「Epsio Zoom」が使用され、その映像演出に、業界内外の評判を呼びました。

4Kファイルベースワークフロー × EVS

4Kスポーツ中継や4Kカメラの活用だけでなく、EVSは、4Kファイルベースワークフローも視野に入れた製品開発をおこなっています。EVS「4K XT3」とノンリニア編集機Adobe Creative Cloud「Premiere Pro」との連携を実現し、4Kインジェストから4K編集までをカバーできるようになりました。

EVS × Adobe Creative Cloud PremierePro

現時点では、「4K XT3」から書き出された4つに分割されたファイルを、Adobe Creative Cloud「Premiere Pro」に取り込み、タイムライン編集で4つのファイルを再配置する必要がありますが、今後、HDファイルベースワークフローと同様に、4Kでのシームレスな連携を目ざして開発を進めています。

今後の4K放送 × EVS

総務省は、2020年の五輪にあわせて8Kまでを視野に入れた「4K/8Kロードマップ」を公表しています。2014年を、4K試験放送が開始された「4K元年」とするならば、2015年は、「4K実用放送」に移り変わる、重要な1年といえるでしょう。

EVS製品は、4K中継だけでなく、後段の編集なども含めて、4Kファイルベースワークフローを構築できるラインナップの充実/アップデート対応を進めています。ぜひご期待ください。

ケーススタディ|「XFile3」で構築するファイルベースフロー

XFile3

2014年10月にリリースされたばかりのアーカイブステーション「XFile3」の魅力をお届けします。「XFile3」は、従来のアーカイブステーション「XF」シリーズの最新モデルで、中継車に搭載されたEVSビデオサーバとの素材のやり取りを、昨今のファイルベースワークフローにマッチするように新たな機能を追加して改良された製品です。

アーカイブステーション「XF」「XFile3」とは?

アーカイブステーション「XF」「XFile3」

「XFile3」の前身である「XF」リリース当時は、世界的に見ても、現在のようなファイルベース化は進んでおらず、ほとんどの収録素材は、中継車から編集室まで、ビデオテープで運ばれている時代でした。
「XF」の筺体には、リムーバブルHDDが内蔵されており、EVSビデオサーバの収録素材をファイルでバックアップできるツールとして登場しました。
このツールの登場で、海外では、ビデオテープでのバックアップから、ファイルでのバックアップが、徐々に主流になっていきました。

一方、時代が進むにつれ、ノンリニア編集機の種類の増加に伴い、さまざまなファイルフォーマットへの対応が求められるようになってきました。EVSビデオサーバで収録したコーデックのままでバックアップする「XF」では、そのニーズに応えられなくなってきたのです。また、収録完了後にバックアップをおこなうのではなく、本番中継業務と並行してストリーミングでバックアップをとり、現場の待機時間を無くしたいという声も聞かれるようになってきました。

ファイルベース化を促進するツール「XFile3」

これらの課題を見事に解決した製品が、2014年10月にリリースされた「XFile3」です。その具体的な機能を、ひとつずつご紹介していきます。

<トランスコード機能>

多様化するノンリニア編集機への対応として、トランスコード機能を搭載しました。どんなファイルフォーマットでも、トランスコードしながらバックアップ/ストリーミングバックアップが可能になり、フォーマットの違いによる互換性のトラブルを解消しました。

<リストア時の自動トランスコード>

「XFile3」でEVSビデオサーバにファイルでの書き戻し(リストア)をおこなう際、EVSサーバ側で設定されているコーデックを自動で検知し、自動でトランスコードしてファイルを書き戻せます。コーデックの違いによりクリップが再生されないといった事態を未然に防ぎ、コーデックやフォーマットに関する知識がなくても、誰でも簡単に書き戻しが可能です。中継車だけでなく、スタジオサブでも役に立つ機能です。

<ストリーミングバックアップ>

EVSビデオサーバに収録される複数のカメラ映像を、ストリーミングでファイルバックアップできます。中継開始前にストリーミング収録をセットするだけで、本番中継終わりの素材VTR書き出し時間が不要になり、中継車の撤収時間を早められるメリットがあります。

<プレイリストのファイル化>

「XFile3」上からダイレクトに、LSMリモコンで作成したプレイリストを、1つのファイルとしてバックアップできます。今までは、ベースバンドで一旦ビデオサーバ内に書き戻し、それをクリップとして保存/バックアップする必要がありました。しかし、「XFile3」からダイレクトにプレイリストバックアップが可能となったことにより、再配線や、実時間待機といった手間を省けるメリットがあります。

国内外で活躍する「XFile3」

日本市場では、最近になって導入され始めた「XFile3」ですが、海外の中継車には、EVSビデオサーバと共に、必ずと言っていいほど、アーカイブとして導入されています。
また、サッカーブラジルW杯やロンドン五輪などの国際放送センターにも、多数の導入実績を持ち、EVSビデオサーバと共にファイルベースワークフローに欠かせない大切な役割を担っています。

スタジアムでの選手紹介用VTRのファイルリストア

■スタジアムでの選手紹介用VTRのファイルリストア
スタジアムの大型ビジョンへのスローリプレイ出しや、選手紹介のVTR出しに、多くのEVSビデオサーバが採用されており、ここでも「XFile3」が活躍しています。ここで使われる選手紹介VTRは、ノンリニア編集機で、さまざまな映像効果や音響効果をつけて作成しています。完成した選手紹介VTRは、「XFile3」を経由してEVSビデオサーバへ書き戻され、来場者の目を楽しませています。

中継車での「XDCAM」バックアップ

■中継車での「XDCAM」バックアップ
中継車内のEVSビデオサーバ「XT3」で収録した”XDCAM”コーデックの素材を書き出すために、「XFile3」が導入されています。”XDCAM”コーデックは、ファイル構造がLongGOPのため、スロー出しには不向きといえますが、昨今、収録後のフローで使用するファイル素材として、圧縮率の高い”XDCAM”コーデックの需要が高まっています。「XFile3」で書き出したXDCAM映像は、ハイライト作成などに使用されています。

イベント

EVS ユーザーミーティング レポート

EVSユーザーミーティング

EVS製品をご使用いただいているユーザー様を対象とした『EVSユーザーミーティング』を、2014年11月19日(水)に開催しました。
39名のユーザー様にご参加いただき、お食事・飲み物を楽しみながら、大いに盛り上がりました。
参加されたお客様の間で、名刺交換をされている場面も多く見受けられ、会社/局を超えた有意義な情報交換・コミュニケーションの場になったのではないかと感じました。
また、私共フォトロンスタッフにとっては、お客様の生の声をお聞きする大変貴重な機会となりました。

次回の開催も考えておりますので、是非みなさまご参加ください!

EVS × Vizrtスポーツライブグラフィックスセミナー

EVS × Vizrtスポーツライブグラフィックスセミナー

”EVS × Vizrtで創り出す魅力的なスポーツ中継”をメインテーマに、スポーツ ソリューションセミナーを2015年2月に開催します。
スポーツ分野で活躍するEVS・Vizrtツールを、実機デモを交えて詳しく解説・ご紹介します。
セミナー詳細が決まり次第お知らせいたしますので、ぜひお楽しみに!

お見積り・お問合わせ

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お待ちしております。
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